2020-05-25

ふたつのMTA

おもしろい契約書の2回目です。

 研究者は基本的に契約書が嫌いですね。ただ、実は食わず嫌いではないでしょうか。論文を書くのは論理構造を作っていくのが楽しいですよね。査読も、ここをこうしたらもっと良くなるよー、という発見をするのが楽しいですよね。契約書も論文と同じです。内容の矛盾や落ち度がないか(論理構造)は基本です。読みやすくなるように変更するのもOKです。定型など退屈な部分もありますが、論文でも引用文献リストを作るのは面倒だし、雑誌によって異なるフォーマットもだるいです。

 ... そんな前置とは関係なく、おもしろい契約の2つ目です。

2020-05-22

Webinar すごい

Webinar 気に入りました。

 ブラジルのwebinarを聞いたのが最初の経験でしが、その後もAU(アフリカ連合)の ABSの会議に参加(傍聴)する機会がありあました。アフリカ人が集まっている中でこっそり聞いていた感じですが、アフリカの様子がわかって楽しい気分でした。国際会議ではAUの結束が分かりやすいですが、AUメンバー中心の集まりだ、メンバー内の色々な意見が見える気がします。

 あと、イヤホンしているせいか英語わかりやすい気がします。向こうがマイクに吹き込んだ声が私にそのまま届いているのだから国際会議のような大会場よりも聴きやすいのは当然かもしれません。
 さらに、私はワイヤレスイヤホンを使っているので、席を立っている間も音声は聞こえます。これは普通の会場では無理ですね。
 チャットもあるので一部の議論がテキストとして読めるのも助かります。
 そもそも、ブラジルもアフリカも出張すれば、現地滞在1日だとしても最低でも往復4日はかかります。その移動時間がないこともいいですね。

 経験は少ないですが、GoToWebinar (GoToMeetingの仲間), Teams共にwebinarとしては同じように優秀だと思いました。zoomはwebinarでは未経験です。

 来週は同日に遺伝研のセミナーと中南米セミナーがあります。

2020-05-19

遺伝資源の不適正取得に関する事件

論文を書かずとも簡単に自分の意見を表明できるのがブログのいいところですね。

 遺伝資源の不適正な取得は時折ニュースになります。特に日本人が逮捕された場合は、テレビでも報道されますので、気付きやすいです。これらは単純に窃盗に近い方法で遺伝資源を取得したことによって逮捕されている例が多いようです。ABS的な考えの普及により、生物の取得は許可制になっている国が増えています。ABS的には普通種も法規制の対象です。

 今回はタグをABS事故事例にしました。このタグでの初投稿は、私が最も衝撃を受けた事故事例を紹介します。
Blue tarantula

2020-05-14

多国間利益配分についてのCBD調査報告

5回目の投稿です。

 今回は、名古屋議定書の第10条である多国間利益配分についてです。現状では実務上あまり関係がないので、初心者向きの内容ではありません。

 名古屋議定書は、基本的に2者間 (bi;バイ)で利益配分を行うために作られています。これは、ITPGR(食糧・農業遺伝資源条約)で設定した多国間利益配分がうまくいかなったことが主な理由のようです。